« 任天堂次世代ゲーム機「レボリューション」 | トップページ | PEPSI NEX ペプシネックス »

2006年3月26日 (日)

もしも私が、そこにいるならば 片山恭一著

「もしも私が、そこにいるならば」はこの間読んだ本だ。

この本には、表題作「もしも私が、そこにいるならば」、「鳥は死を名づけない」
「九月の海で泳ぐには」と短編作品が収録されている。
片山恭一といえば「世界の中心で愛を叫ぶ」が有名だが、
自分は「もしも~」の「鳥は死を名づけない」の方が面白いと思った。
「鳥は~」は病院に入院している二人の男性の交流を描いた作品で、短編小説でもあるので、捻ったオチもつけられている。
淡々とした話なので、「世界の~」を読んでからこちらの本を読んだ人は物足りないと思うが、この作品からは著者の死生観を静かに語りかけているような気がした。
病院というところは人間が生まれたり、死んだりする場所であり、「生きること」と「死ぬこと」をテーマにして小説で書くには絶好の舞台だと思う。
著者の小説に病院が出てくるのはそのせいなのかと自分勝手ではあるが思ってみた。

片山恭一の著書の売り上げは「世界の中心で愛を叫ぶ」が断トツで、他の著書はそれほど売り上げがないそうだ。(それでも文芸書としては売れている方なのだが)
普通、気に入った著者の作品を読んだ後は、「他の作品も読んでみようかな」と同じ著者の他の本を手に取るかと思うのだが、今の読者はそういうことをしない人が多いそうだ。
とりあえず話題になった本を読むというスタイルで本を手に取る人が多い。
だがそれも仕方ないと思う。
雑誌・書籍の売り上げは落ちて来ているが、出版物の種類は大きく増えている。
本屋に並ぶ本の数も多く、売り上げのよくない本はすぐに出版社へ返本されるので、どれが面白い本なのか、よほど本が好きな人でないと自分で判断がしづらい状況になってしまっているのだ。

|

« 任天堂次世代ゲーム機「レボリューション」 | トップページ | PEPSI NEX ペプシネックス »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/159982/9278141

この記事へのトラックバック一覧です: もしも私が、そこにいるならば 片山恭一著:

« 任天堂次世代ゲーム機「レボリューション」 | トップページ | PEPSI NEX ペプシネックス »